『ハリー・ポッター』の書店在庫

出版社にとって、本の注文が多いことは非常に喜ばしいことです。
しかし、本当に本が売れているか否かは、絶えず書店に足を運びチェックしなければなりません。なぜなら、本は委託販売品なので売れなかっても書店は返品すればよく、新刊の場合には内容や装丁がよいので売れそうだから置いてみようと、平積み用に5冊10冊と注文をくださいます。その、書店にある自社の本のことを、出版社は「書店在庫」と呼びます。この確認を怠り、自社の在庫がなくなり増刷をしてしまうと、後でどっと書店在庫が返品されてきて大変なことになります。新興の出版社では、存続の危機にまで及ぶことがあります。
ところで、今書店で問題なのが『ハリー・ポッター』の第5巻の書店在庫です。たくさんあるそうです。しかし、この出版社は営業がとても巧妙で、第4巻が一般のニュースに取り上げられるほど売れたので、第5巻を予定部数ほしい書店は委託ではなく買い取りなさいと強気で営業しました。その結果、話題作に乗り遅れるなと多くの書店は、第4巻の販売部数に上乗せした部数で買い取る注文を出しました。昨年の秋の出来事でした。それからブームも終わり、今では注文を出しすぎた書店では、100冊単位で在庫を抱えているそうです。
今日、営業に行った書店で、『ハリー・ポッター』のことが話題になりましたので、こんなことを書きました。しかし、実は、その続き話があります。今では『ハリー・ポッター』の在庫を解消するため、書店同士が助け合いをしているそうで、売り切って在庫を抱えなかった書店が、在庫を過剰に抱えている書店から、半値以下で何冊か買い取ってあげているそうです。(…では、今は注文があっても、出版社へは発注しないということかな?)、(『ハリー・ポッター』の第6巻が出たときはどうするのかな?)などと思い、その書店を後にしました。
今日は、出版社にとって書店在庫が重要な問題であること、また、書店営業から学ぶことが多いことを再認識しました。

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    Excerpt: 初めまして、ブログ楽しく拝見させていただきました!^^ 実はこの度、『ニュース』というブログを立ち上げたので トラックバックをさせて頂きました。m(_ _)m ハリーポッ.. Weblog: ニュース racked: 2007-05-23 00:30