史上最大級!混迷を極める京都書店状況

この10月10日(日・祝)に歴史ある丸善京都河原町店が閉店になります。それがマスコミ報道されたのが4月1日だったので、たちの悪いエイプリルフールかと思っていたら現実となり、私たち出版人は皆がっくりと肩を落としたものでした。
しかし、それはさらなる京都における書店マップの激変の始まりに過ぎなかったようです。
まず、つい先日、その丸善から数十メートルしか離れていないBALという大きなファッションビルにジュンク堂書店が入ることが報道されました。来年(2006年)2月25日オープンで、5階から8階のフロアを占めるそうで、坪数で言うと日本最大の書店が出現するそうです。今年の10月から、医学書と洋書の売り場だけ先行オープンするそうです(丸善の閉店に合わせたタイミングですね)。
さらに、この夏、二つの大きな報道がありました。
一つは、京都駅前にある近鉄百貨店京都店が、巨大な赤字のため2007年2月末で閉店になり、その跡にヨドバシカメラが入るというニュースです。この閉店になる近鉄百貨店には旭屋書店京都店が入っています。たしかテナントとして入店したのは5年ほど前のことだと思います。入店当時は京都で最大の書店として大変な話題となりました。閉店後、建て替えもしくは改装時に、一旦撤退しなければならないでしょう。その後、再度テナントとして入るのか否か?まだ動向は聞こえてきませんが、関西の老舗書店であり、ぜひ存続を掛けて頑張ってほしいと思います。
もう一つは、京都スカラ座・京都宝塚劇場が入っている東宝の建物が、老朽化のため取り壊されることが決定され、テナント店に退店を求めているというニュースです。テナント店とはブックファースト京都店のことです。この場所は、その昔の京都の書店情勢を知っている者にとって、忘れられない場所です。かつて京都には、書店の大型店と言えば、駸々堂書店と丸善しかなかったのです。紀伊國屋書店も三省堂書店もジュンク堂書店もアバンティブックセンターも旭屋書店もなかったその昔、学生も学者も一般市民も専門的に本を求める場合、河原町三条のこの2店舗まで足を運ばなければならなかったのです。その駸々堂書店が倒産しその跡に今や全国展開をしているブックファーストが入ったのでした。しかし、今そのブックファーストが撤退を余儀なくされています。建物の老朽化のためとはいえ、その後同じ場所に入店できるのかそれとも場所を移り変わるのか?その目睫の間にジュンク堂書店がオープンするというニュースをどのように受け止めているのでしょうか?
京都には、二代目の息子兄弟がともに店舗を大きくしている大垣書店とふたば書店があります。こういった地元書店も、このような大型店の出店と撤退に敏感に反応していくことでしょう。これからの京都の書店マップの変動には、目が離せない状態となりました。

この記事へのコメント

ゆふ
2005年10月09日 14:18
明日で丸善が閉まってしまうんですね。私は8月から海外にいるため最後に立ち会うことが出来ず残念です。ブックファーストも立ち退きですか。ブックファーストではオープンから2年弱ほどバイトをしていて思い入れのあるところですのでとても残念です。副店長の石坂さんなどスタッフの方はどうされるのでしょうか?もし何かご存知でしたら教えて下さい。
鴨長明
2005年11月28日 08:31
ジュンク堂書店は少し前までは知らない名前でしたが、いや名前は聞いたけれど行つたことはなかつた。東京・池袋にはビル全体がその書店、本のデパートジュンク堂書店があつて買い物はスーパーの籠をさげて各階を回るシステム。老人には驚きでありました。昔はなしをすれば、若き日に同じ池袋で何の身分も保証されない個人が或る書店に入つて、河出から出てゐた『日夏耿之介全集』をローンで頼み気安く注文してくれたことを思ひだします。大型書店ではこんなことはしてくれないだらうなあ。はじめて『稿本 宮沢賢治全集』が出たときも近所の小さな本屋は毎月3000円ずつ入れますから、と云ふだけで注文してくれました。金はなかつたけれど、僕にはたいへん幸福な時代でした。
星湖舎
2005年11月30日 02:24
ゆふ様
京都丸善の人達の動向が、その後あまり良く伝わってきません。出版社同士の集まりでも、正確な情報を持っている人がいないので、私も営業で親しくしていただいていた皆さんの動向が心配です。

鴨長明様
いや~、良いお話ですね。本屋さんとご近所さんの、信頼し合った関係から生まれるやりとりですね。そんなご近所付き合いができる本屋さんは、きっともうないでしょうね。